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W杯でなぜ地上波よりDAZNの方が放送遅延するのか?

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W杯でなぜ地上波よりDAZNの方が放送遅延するのか?

最終更新日:2026/08/08   公開日:2026/07/04

サッカーワールドカップ日本代表vsブラジル代表、残念でしたね。手に汗握って見ていました。四年後期待です。

私はテレビとDAZN両方見ていたのですが、実は両者の放送にタイムラグ、遅延があるのは良く知られた話しです。大体約40秒くらいテレビの方が早い、というより、DAZNが遅く配信されます。

実はこのタイムラグはJリーグがDAZNと契約した当初から存在しており、今も存在してます。過去Jリーグのアプリで登録しているユーザーがDAZNで試合を見ていて、行き詰まるアディショナルタイム中に「試合終了 1-1」などとプッシュ通知が画面に飛び込んできて「なんでやねん!!!」と激怒する事案が起きておりました。

どうしてこの遅延が存在するのか、これは簡単に言うと動画をネットで流す、という事についての技術的な問題に起因しています。

なぜテレビよりDAZNの方が放送が遅延するのか?

テレビよりDAZN、というよりほぼ全てのネットライブに言える事なのですが、この遅延が生じる最大の理由は、「電波で一斉に届けるテレビ」と「データを細切れにして送るインターネット」の仕組み(配信技術)の違いにあります。大きく分けて3つのステップで差が生まれています。
地上波とDAZNの放送遅延の仕組みを比較した図解(エンコード・CDN配送・バッファリングの3段階)

1. 映像をデータに変換する時間(エンコード)

テレビ放送の場合、スタジアムで撮影された映像信号はほとんどそのまま電波に乗せて送信できます。
一方、DAZNのようなネット配信では、映像をスマホやパソコン、スマートTVなどのあらゆる端末で再生できるように、一度デジタルデータへと細かく圧縮・変換(エンコード)しなければなりません。さらに、ユーザーの回線速度に合わせて「高画質版」「標準画質版」など複数のデータを作る必要があるため、ここで数秒?十数秒のロスが生まれます。

2. データを「細切れ」にして配送する仕組み(パケット化とCDN)

インターネット配信では、映像データをそのまま流すのではなく、数秒ごとに「細切れのファイル(セグメント)」に分割して配信します。

ひとつの細切れデータが完成しないと、次のサーバーへ送信できません。

ワールドカップのような数百万人が一斉に視聴するイベントでは、アクセス集中でサーバーがダウンしないよう、世界中の「キャッシュサーバー(一時保管場所=CDN)」を経由して段階的にユーザーへ届けられます。

この「データを小分けにして、あちこちのサーバーを経由させる」というネット特有のルートを通ることで、さらに十数秒の遅れが発生します。

3. 再生をスムーズにするための「バッファ(一時蓄積)」

これが40秒という大きな差になる決定的な要因です。
インターネットは電波と違って、通信速度が一時的に落ちたり、データの順番が前後したりすることが日常茶飯事です。もしリアルタイム限界のギリギリで再生しようとすると、少し回線が観測しただけで映像がカクついたり、「くるくる」と止まったりしてしまいます。

これを防ぐために、DAZNのアプリやデバイス側は「先の映像データをあらかじめ30秒?40秒分ほどダウンロードして溜めておく(バッファリング)」という処理を行っています。この溜めがあるおかげで、一瞬回線が不安定になっても映像が途切れずにスムーズに見られるのですが、結果として地上波より40秒ほど過去の映像を見ることになります。

まとめ

地上波テレビ: 映像をそのまま電波に乗せて一瞬で送る(遅延はほぼゼロ)

DAZN(ネット): 映像をデータに変換し ? 細切れにしてサーバーを巡回させ ? 途切れないように端末に数十秒分溜めてから再生する

W杯でなぜ地上波よりDAZNの方が放送遅延するのか?

ネット配信側も「低遅延技術」の開発を日々進めていますが、これだけの処理を挟んでいるため、どうしても地上波との約40秒の差を完全にゼロにするのは難しいのが現状です。SNSの実況などを見ながら観戦するときは、ちょっとしたネタバレに注意が必要ですね。