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札幌・東京を拠点にWebコンサルティングをコアにした、Web制作・Webシステム開発会社・アプリ開発会社です。

月商数百万円と、新規法人取引先70社を獲得したB TO C

2001/08/13

B TO C Solution 通販サイト構築事例

月商数百万円、新規法人顧客70社獲得のノウハウ

クライアントの概況とWeb通販参入の背景

このクライアントの場合は、年商数億円規模であり、従業員は全部で数十人。郵パック関連の通信販売を主業務としており、その点では、前提となる通販経験はお持ちでした。しかし、インターネットでの経験はほとんどありません。通販業務を行っている中で、自社の販路を全国に、ローコストで広げたい、自社独自の自由に使える顧客リストを構築したい、というある意味自然なニーズは以前からあり、それを動機として、インターネット通販参入を行う事になりました。

商品戦略の策定-あえて単品で勝負する-
アイテムパワーの限界を知る

「大したアイテム数ではないので、とりあえず全ての商品を販売出来るようにしたい」

これがWeb通販を始める上で、クライアントの最初の意向でした。これは一般的には誰もが考える事であり、また、あまりうまくいかない手法の代表でもあります。

商品のアイテム数が多ければ多いほど、当然かかるイニシャルコストや、管理コストは増加していきますが、インターネットの世界では、実店舗と異なり、「品揃えが多いほど、販売数が増加する」という事には必ずしも結びつきません。

ネットの世界で、「アイテムパワー」(品揃え)は絶対ではないのです。「あれもこれも売らんかな」という販売方法では、逆に店舗としての個性が希薄化してしまい、ユーザーへの訴求力、認知度に欠けてしまいます。

特にこのクライアントがインターネット通販事業を始めようとしていた99年当時、雨後の竹の子のように多くの通販サイトが出来つつあり、当該分野に置ける通販サイトは、競争激化のフェーズに突入していました(今は競争が常態化しています)。このため、中途半端な商品ラインナップでは、差別化はそもそも不可能だったのです(店舗の「差別化」は、いつの時代においても、どんなマーケットにおいても、極めて重要なキーワードです)。

このため、まず1種類、2アイテムと、商品数を徹底的に絞り込みを行う事にしました。起点となる商品カテゴリーで、少数のアイテムをコアに展開し、そこから販売量に応じて、水平展開していく戦略を採用しました。
商品ラインナップ戦略

自社の商品をしっかり見つめ直す

昔から「灯台もと暗し」とはよく言われる事ですが、商品を販売する、あるいは製造する、という本来の職務に従事していると、その商品、あるいはサービスを客観的に見つめる事が非常に難しくなってきます。また、大抵の場合、「気づいていない事にさえ気づいていない」ケースが少なくありません(特に地方の企業の方に多い傾向の様に思います)。

このクライアントの場合も同様の事が言えました。「自社の商品の売りは何ですか?」とお聞きすると、「品質が良い」「製造から発想までの期間が非常に短い」という、ある意味「当たり前の事実」の事は言えるのですが、それ以上の言葉がなかなか出てきません。「なかなか探すのが難しい」という時に限って、肝心の足下を見逃しがちです。

様々な話をお伺いし、経営上の課題や、自社の商品を作る上で、どんなところがポイントなのか、ヒアリングを行っているうちに、いくつもの訴求力となるセールスポイントが出てきました。自社の特徴を客観的に見つけだし、それをきとんとサイト上で表現する事は、極めて重要です。

商品やサービスの「ひげ」が「シズル」を作る
-売れる売れないの境界線-

「ひげの多い商品、サービスほど良く売れる」というマーケティングの法則があります。つまり商品としての特徴やセールスポイントが多ければ多いほど、販売しやすい優良な商品だと言えるでしょう。直接の会話では、なかなかその商品の良さを全て理解してもらう事は出来ません。Web通販では、このひげを余すことなく表現する事が出来、しかも、その人に都合の良い時に、目を通して貰う事が出来ます。

Web通販においては、この多くの「ひげ」(商品の特徴)をきちんと表現する事によって、商品の「シズル」を作り出す事が出来るのです。この「シズル」こそが販売上、もっとも重要であり、シズルの出来映えによって、販売量に決定的な差が発生します。

通販サイトには「シズル」が絶対に必要

シズルが表現出来ないサイトでは、効果は全くは見込めない

ステーキを焼くときにジュージューと立てるあの音や、美味しそうな質感の事を「シズル」と呼びます。マーケティングとしては、「購入動機を喚起する表現力」の事を意味しています。このように、サイト上で、自社の商品のシズルをしっかりと表現する事が、重要になるのです。

よりわかりやすい表現で言うと、「自社のサイトを見て、自分が買い物をしたいと思うかどうか」そういうサイトになっているかどうかを、常に見つめ直す作業が、極めて重要になってきます。

逆に言うと、シズルの無い、例えば単なる商品カタログの様な通販サイトがうまく行くケースは滅多にない、と理解しておくべきでしょう。

「かっこ良い」より、「わかりやすい」を最優先する

シズルを表現するために、いろんな角度から、商品の魅力や特徴(ひげ)を伝える事が重要だと言うお話を先にしました。では、それを次にWebサイトに落とし込んでいくためには、一体どうしたらよいのでしょうか。

Webサイトを活用してもらう上で、特に重要なのが使い勝手の良さ(ユーザビリティ)の問題です。売れていないWebサイトの場合、ほとんど例外なく、「商品のシズルが表現出来ていない(全くひげがない)」もしくは「ユーザービリティが悪い」のどちらかが当てはまります。

使い勝手の悪い、ユーザビリティの低いWebサイトは、自分で顧客を追い払っているに等しいと言えるでしょう。

商品の特徴が多くなればなるほど、その反対に、Webサイトの中で、どうそれぞれの情報を配置するのか、いわばWebサイトの構造をどうするのか、という問題が発生します。

このようなWebサイトの持つ構造(ストラクチャ)と、ユーザビリティには、密接な関係があり(難しい表現を使うと、「情報デザイン」という概念がこれに当てはまります)、これをどうWebサイトで落とし込んでいくかは、販売数量を左右する、とても重要なファクターになってきます。

顧客は時間を買う-ワンクリックワンバックが基本-

また、使い勝手の良い、優れたユーザビリティを持つWebサイトは、「ユーザーの無駄な時間を節約する」という偉大な効果を持っています。

今日、多くの人が、様々な理由で多忙な毎日を過ごしています。もし購入するまでに、いくつものクリックをしなければならない、となれば、きっと顧客は買う前に操作を辞めてしまうでしょう。

顧客は、優れた商品やサービスだけではなく、それを購入する時間も一緒に買うのです。

無駄な時間をかける事無く、スムースに必要な情報を手が届くWebサイトの構造を作ることは、通販サイトでは絶対に欠かすことの出来ない要素の一つなのです。

この様な背景から、Webサイトの構造は、極めてシンプルなスタイル、「ワンクリック・ワンバック」を基本としました。トップページを全ての起点として、ほとんどのコンテンツを、階層一つ下までとし、階層が深くならないように配慮しました。
ワンクリックワンバックの法則

今現在、多くの優良Webshopでは、この「ワンクリックワンバック」というシンプルなサイトストラクチャが事実上のデファクトスタンダードとなっています。

しかし、他方、この構造は、乗せたいコンテンツの数に比例して、トップページがごちゃごちゃしてしまう、という問題が出てきます。「何が一番訴えたいポイントなのか」「どこを最初にクリックすれば良いのか」という事が、顧客からぼやけてしまい、使い勝手の良さが低下してしまいますので、注意が必要でしょう。

決済手段をどうするのか -雀を大砲で打ってはいけない-

スタートアップ当初、「代引き」「郵便振替」「銀行振り込み」を基本とし、販売数量の増加に応じて、「コンビニ振り込み」「カード決済」を採用する事としました。

決済の導入時に、当時注目を集めつつあった複数の電子決済についての要望がクライアントから寄せられました。が、弊社ではそれをお勧めしませんでした。

なぜなら、Web通販の初期においては、企業規模に合わせた決済手段の種類が重要であり、特に当時の(今もですが)電子決済マーケットは未成熟であり、小中規模な事業者にとっては、過大な負担になる可能性を有していたためです。

当時、インターネット上では、約7種類程度の電子決済サービスがありましたが、利用できるユーザーが限られている事、一件あたりの決済手数料が平均10%と高い事、それぞれが独自のシステムを基盤としていたため、ある意味当然ですが、そのどれもが、請求書発行や入金確認の方法等が全く異なっており、ご担当のオペレーションに過大な負荷をかける可能性が高かったためです。

また、電子決済の将来性についても、弊社としては当時若干疑問視していました。最近でも、電子決済大手の「アコシス」がサービスを停止するなど、厳しい局面が続いています。

決済方法をどうするか、という事に限らず、全般的に言える事でもありますが、「大砲で雀を打ってはいけない」というのは、事業を採算に乗せる上で、非常に重要なキーポイントです。

一般的に、決済方法は、

  1. 郵便振替
  2. 銀行振り込み
  3. 代引き
  4. コンビニ決済
  5. クレジットカード決済

の順で導入していくのが、スムースな方法と言えるでしょう。理由は上位ほど、導入や運営が容易であり、下位になるほどスケールメリットが要求されるからです。例えばコンビニ振り込みなどは、今現在電子決済よりもはるかにユーザーに利便性の高い支払い方法として認知されていますが、導入に当たっては初期コストがかかり、またある程度の商品回転率がある、という前提でなければ、初期にかかるコストを吸収出来ない可能性があります。

売上や商品回転率の予測(目標値)を設定し、それに合わせて決済方法導入していく、という事業計画上の前提もありますが、販売数量の予測が難しい、あるいはそれほど予算の大きくないこの規模のWebショップの場合であれば、むしろ販売数に応じて順次導入していく方法の方が、現実的と言えるでしょう。要は「使いたい決済方法が無いから買わない」というお客様は滅多にいない、という事になります。逆に上位三つの支払い方法で、ほとんどの顧客は「妥協」してもらえます。

客本位、という誤解-自社を起点に考える重要性-

つまり、決済方法を選ぶポイントは、「お客様の都合ではなく、自社の都合を最優先する」という視点で考える事が、一番重要なのです。

ある意味「顧客本位」からは遠ざかったお話の様に感じるかも知れませんが、小中規模のWebショップの場合は、自社が運営出来る適正な範囲で、安定的にサービス提供出来る運営体制を取る事が、結局中長期的に見て顧客の信頼を勝ち取ることが出来る、確実な選択肢と言えます。

法人取引にも網をかける -二兎を追って、二兎を獲る-

また、このクライアントの場合は、B TO C(小売り)だけではなく、B TO B(法人取引)も行っていました。大口顧客を複数抱えており、作業コスト等を考慮すると、経営上、B TO Bの取引拡大についてもより大きな経営課題となっていました。

Web店舗では、あくまで生活者(弊社では顧客を「消費者」ではなく、「生活者」と規定しております)がメインターゲットですが、生活者は、消費者であると同時に、潜在的な取引先企業でもあります。この様な考え方から、法人取引のための窓口を、サイトのトップぺージに別途設けました。デザイン上は、明らかにコンセプトが異なる、しかし、違和感の無い形でデザイン・インターフェースを設置し、B TO CとB TO B両方の目的に耐える構成にしました。

法人取引も行っている、という事を生活者に認知してもらう事によりWebshopの信用度を高める事が出来ます。それと同時に、潜在的法人客に対しては、商品のコンテンツや、そこで表現するシズルを理解して貰い、煩雑なオペレーションを要求される小口取引実績を認知してもらう事によって、コンテンツの相乗効果を期待する事が出来ます。

BtoCの中のBtoB

効果的なWebサイトのプロモーション
-他からトラフィックを集め、常にサーチエンジンの上位で表示させる-

Webサイトにトラフィックを集める上で、サーチエンジンへの登録等、プロモーションは非常に重要になってきます。ここでは、その方法の一つとして、相互リンクプロモーションを行いました。これは、単に同業のWebサイトだけではなく、自社の取り扱う商品と関連する業界のWebサイトに対して、相互リンクを依頼するものです。

関連する業界とのリンク、とは、その商品の消費シチュエーションと密接な関係があります。例えば水産食品を扱うWebサイトであれば、酒類やギフトを取り扱っているWebサイトとのリンクも行う、という事です。顧客が商品を消費するシチュエーションを想起し、自社の商品と関連する業界はどこか、という事を把握し、関連する業界を定めて、積極的に相互リンクを行う事は、非常に重要な意味を持っています。

相互リンクの重要性

相互リンクを行う事によって、リンクを張って貰ったWebサイトから、顧客の誘導、いわゆるトラフィック誘導効果を期待する事が出来ます。「相互リンク」は一件普通のテクニックのように思われるかも知れませんが、実は「徹底的に行う」かどうかで、効果に極めて大きな差が発生します。また、徹底的に行っている例はかなり少ないと言えるでしょう。この作業を行うにあたっては、まず以下の点に気をつけなければなりません。

これによって、単にリンク先サイトからの顧客誘導効果を期待するだけではなく、主にロボット型サーチエンジンに対しても、自社単独で登録するよりも、はるかに高い効果を期待する事が出来ます。具体的には、

という効果があります。

まず通常google,goo,Infoseek,Lycos,Exciteと言ったロボット型サーチエンジンについては、検索キーワードに対して、もっとも適切と思われるWebサイトについて、上位から順番に表示させます。何をもって適切と判断するか、その判断材料の一つに「引用率」という様な概念があります。つまり、そのWebサイトが、どの程度他からリンクされているのか、という事によって、そのキーワードにおける適合率を決定し、高いサイトをより検索結果の上位に表示するようにしているのです。

このため、相互リンクを大量に行う、というのは、サーチエンジンにおいて、関連するキーワードで検索した際、自社のサイトを他社サイトより上位に表示させる効果が期待出来ます。

また、上記ロボット型サーチエンジンは、常に大量のWebサイトの登録、キーワードの抽出等を行っているため、古いデータについては、順次サーバーのストレージ(ハードディスク)から消去しています。このため、サーチエンジンに登録してあった自社サイトが、いつの間にか消えてしまった、という現象がまま発生します。

相互リンクをしておく事によって、万が一自社のWebサイト自体が消去されてしまったとしても、他のサイトで相互リンクとして残っている限り、サーチエンジンに長期間保存され、検索対象となり得る、という効果も有しているのです。

ちなみにこの事例では、構築から3年以上経過していますが、googleにおいては、当該キーワードの検索では、2001年7月時点で、未だに上から二番目に表示されており、依然高いヒット率を記録し続けています。

業務フローを定型化して、取引効率を上げる

Web通販において重要なのは、問い合わせ、注文に対しての、迅速かつ正確な対応です。このクライアントの場合、担当社員はプライベートでもメールの利用を行っていたため、基本動作等については支障なく出来ましたが、Web通販についての運用経験は当然ありませんでした。

このため、まず顧客との問い合わせ、注文等におけるメールでの基本動作、応答について、弊社のノウハウを導入したマニュアルを作成し、それに沿った形での作業を指導すると共に、そのマニュアルを利用する形で、社内で順次オペレーターを養成する事によって、極力社内でオペレーション業務が属人的にならないよう配慮した運用設計を行いました。

このように、スムースなオペレーションを行う上で、業務の定性化をはかり、属人的な要素を廃する事は、Webサイトの運営上非常に大きなポイントになります。

密接なサポートとリスクマネジメントの確立
-緊急時の機動的な体制構築のために-

また、Web通販の場合、顧客への応答はメールでの受発注が基本になるため、ちょっとした表現によって、顧客へ不快感を与えるリスクが存在しています。また、顧客への応対では、イレギュラーなものも少なくなく、いざ運用を開始してみると、「どう反応してよいのか分からない」という事例も多々発生してきます。

このため、オペレーション担当をバックアップするためのML並びに緊急連絡先を別途設置し、急を要する、重要な案件については、弊社からの迅速なサポートを提供する体制を整えました。

一般的に、メールへの応対は、メールで行うのが原則ですが、より誠意を示す、あるいは事態を打開するためには、直接顧客に電話をかける事も重要な方法論の一つです。ネット通販だからと言って、コミュニケーションの方法を限定した方が良い、という事は決して無く、状況に応じてフレキシブルな対応を取る事、そしてそのためのサポートを外部と事前に構築しておく事が、非常に重要になってきます。

最後に。

他にもまだまだキーポイントとなった点はありますが、この結果、まだインターネットユーザーが今ほど見られなかった99年冬季に、月額数百万円の売上を確保するとともに、1年間で70社以上の新規法人客の獲得に成功しました。

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